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分科会設立とメンバー募集のお知らせ
近世英国におけるアイデンティティの探求 分科会


 このたび「近世英国におけるアイデンティティの探求」をテーマとする分科会活動を開始しますので、お知らせします。この分科会の目的は、おもに16世紀から17世紀のイギリスにおいて、ナショナル・アイデンティティ、ローカル・アイデンティティの探究がどのように発生し、歴史家や科学者そして詩人たちの手によって展開したのかを考究することです。
 この分科会では、Graham ParryのThe Trophies of Time (Oxford UP, 1990)とAngus VineのIn Defiance of Time(Oxford UP, 2010)における近世英国「アンティクエリアニズム(antiquarianism)」に関する先行研究をベースにし、現在まで日本国内で検討が不十分である著者・作品を研究対象として積極的に取り入れて、活動を発展させたいと考えています。あわせて、本研究によって、「想像的文学」の枠を超えた近世英文学研究の新たな可能性を提示することを意図しています。
 具体的には、近世英国におけるアンティクエリアニズム、あるいはアイデンティティ探求について、ウィリアム・カムデンがヨーロッパ諸国に対して英国のアイデンティティをアピールした大作『ブリタニア』をはじめ、カムデンの流れを汲む、あるいは同種の思潮に沿った作品群をおもに扱っていきます。近世英国の文献に描かれた独自のアイデンティティ探求―宗教的、民族的、あるいは国と国内各地域の地理的・歴史的アイデンティティなど―を考察し、その意味をとらえていきたいと考えています。
 2024年4月中旬から活動を開始したいと考えています。分科会に参加ご希望の方は、4月上旬までに分科会担当理事または分科会発案者(高野美千代 メール*:MichiyoTakano(at)ses-online.jp)までご連絡ください。



* ... @を(at)に書き換えてあります

(2024年3月31日) 
その他の活動中の分科会

アジア・パシフィックの劇場文化―越境する近代演劇 分科会
植物と英米文学 分科会
比較文学 分科会

活動を終了した分科会

発禁問題研究会
分科会
『英米文学にみる検閲と発禁』(英米文化学会 編)を2016年7月27日に彩流社から刊行し、分科会活動を終了しました。
(以下、分科会代表者で著者の市川仁先生から本書の紹介文を頂きました)
 本書は、英国と米国における検閲の問題を、いわゆる文学と猥褻という問題に限定することなく、政治的・社会道徳的観点から論じたものです。検閲の歴史を概観し、猥褻書籍取り締まりのための法律の成立過程を追い、その上で、文学を中心にそれぞれの時代背景を絡めながら論を展開するという形をとった、これまであまり見られなかった構成となっています。
(2016年8月1日)

イギリス近代演劇と劇場 分科会

『ロンドンの劇場文化―英国近代演劇史』(藤岡 阿由未 監修 門野泉、藤野早苗、赤井朋子、蒔田裕美、西尾洋子 著)を2015年5月30日に朝日出版社から刊行し、分科会活動を終了しました。
(以下、分科会代表者で監修者・著者の藤岡阿由未先生から本書の紹介文を頂きました)
 本書は、ロンドンの演劇へ新しい角度からアプローチしています。それは劇場という構造物から、演劇という時間とともに消えゆくものに焦点をあてることです。19世紀末から20世紀初頭のロンドンの演劇文化を炙り出そうとする本書は、これまであまり光が当たらなかった領域を開拓する演劇研究であると同時に、過去の劇場へタイムトリップする誘いでもあります。
(2015年5月24日)
 

分科会に関する問い合わせ先:分科会担当理事


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